数学の高橋純先生が、5月27日に「円束のおはなし~幾何と代数のアイディアから見える世界~」を技術評論社より上梓されました。
「円束」とは高校数学Ⅱの「図形と方程式」でも習う、同じ2点を通る円を1つのグループ[束]とする考え方で、「アポロニウスの円束」などの例で聞かれたことがある方もいらっしゃると思います。
「二つの円の方程式の差分をとると直線の方程式になる」というのは高校数学では誰もが知っていることですが、「交わらない2円の差分の直線方程式」は一体何を表しているのでしょうか。
円には、「円周率」のように紀元前5000年ごろにその存在は知られていた無理数であることをはじめとして、代数学としても幾何学としても考察ができる面白さや不思議さがあります。
また、円束の「束」は、フランス語では「faisceau (集まり)」で表現され、日本語の「束」と同じような意味で表されますが、英語圏では「pencil」という誰もが知っている不思議な単語が使われます。
「円束」についてもっと知りたい方はぜひ高橋先生のご著書をご覧ください。